引っ越しは、荷造りや役所での手続きなど、やることが多くて本当に大変ですよね。
特に電気や水道、ガスといったライフラインの手続きは、もし忘れてしまうと新生活のスタートでつまずいてしまうため、計画的に進めたい最重要事項です。
中でもガスの手続きは「開栓に専門スタッフの立ち会いが必要」という特徴があり、初めて引っ越しをする方や、手続きに慣れていない方にとっては、何から手をつけて良いか分からず不安に感じることも多いでしょう。
この記事では、そんなあなたのために、引っ越しに伴うガスの開栓手続きについて、専門用語を極力使わずに分かりやすく、具体的な手順をステップ形式で解説します。
この記事を最後まで読めば、ガスの申し込みから立ち会い、そして利用開始までの全てが分かり、安心して引っ越し準備を進められるようになります。
結論から解説!引っ越しのガス開栓手続きは立ち会い予約を最優先に考えた3ステップで完了します
忙しい引っ越しの準備期間中、ガスの手続きに多くの時間をかけたくないですよね。
ご安心ください。
引っ越しのガス開栓手続きは、いくつかのポイントさえ押さえれば驚くほど簡単です。
やるべきことは大きく分けてたったの3ステップで、最も重要なのは、ガス会社への連絡と「開栓の立ち会い」の日時を早めに決めることです。
まずはこの全体像を把握して、落ち着いて手続きを進めていきましょう。
ガス開栓 3つの重要ステップ
- 【ステップ1】引っ越し先のガス会社を調べて開栓を申し込む
新居で使うガス会社を特定し、インターネットや電話で利用開始の手続きを行います。 - 【ステップ2】ガス会社と日時を調整し、開栓作業に立ち会う
作業員の方と約束した日時に、ガスの開栓作業と安全確認に立ち会います。所要時間は15分~30分程度です。 - 【ステップ3】立ち会い完了後、ガスが使えるか最終確認する
作業完了後、自分自身でコンロの火がつくか、お湯が出るかなどを確認して全て完了です。
ステップ1 引っ越し先で利用するガス会社の確認と開栓手続きの具体的な申し込み方法
それでは、最初のステップである「ガス会社の確認と申し込み」について、より具体的に掘り下げていきましょう。
いざ申し込もうと思っても、どこに連絡すれば良いのか、何を伝えれば良いのか分からなければ進められません。
ここでは、ガス会社のスムーズな見つけ方から、申し込み時に準備しておくべき情報までを詳しく解説します。
この章を読めば、迷うことなく申し込みを完了させることができます。
まずは賃貸契約書や重要事項説明書で引っ越し先のガス会社を確認しましょう
新居で利用するガス会社は、多くの場合、賃貸借契約書や入居時に受け取る重要事項説明書といった書類に明記されています。
まずはこれらの書類を手元に準備し、「ガス供給会社」や「ライフライン連絡先」といった項目に名前や連絡先が記載されていないかを確認してみてください。
もし書類で見つからない場合は、物件を仲介してくれた不動産会社や管理会社に問い合わせれば、すぐに教えてくれるはずです。
自分でインターネット検索する前に、まずは公式な書類や管理会社経由で情報を得るのが最も確実で早い方法と言えます。
ガス会社のウェブサイトや電話で開栓手続きを申し込む際に必要な情報一覧
ガス会社の連絡先が分かったら、いよいよ申し込みです。
電話でもウェブサイトでも、手続きの際にはいくつかの情報が必要になります。
二度手間にならないよう、事前に以下の情報をメモしておくと非常にスムーズです。
- 契約者になる人の氏名
- ガスの利用を開始する新居の正確な住所(アパート・マンション名、部屋番号まで)
- 日中連絡が取れる電話番号
- ガスを使い始めたい日(=使用開始希望日)
- 開栓作業の立ち会いを希望する日時(第3希望くらいまで考えておくと良い)
- 支払い方法(クレジットカードまたは口座振替情報)
- (もしあれば)旧居のお客様番号
特にウェブサイトからの申し込みは24時間いつでも受け付けているため、日中忙しい方には便利でおすすめです。
引っ越しの繁忙期はガス開栓の予約が取りにくいため早めの手続きが重要です
新生活が始まる3月から4月にかけての時期や、ゴールデンウィークなどの大型連休前後は、ガス会社の開栓作業の予約が非常に混み合います。
のんびりしていると、希望の日時に全く予約が取れず、引っ越してから数日間ガスが使えないという最悪の事態になりかねません。
お風呂に入れず、温かい料理も作れない新生活のスタートは絶対に避けたいですよね。
そうならないためにも、引っ越し日が決まったら、可能であれば1ヶ月前、どんなに遅くとも2週間前までには開栓手続きの申し込みを済ませておくことを強く推奨します。
ステップ2 引っ越し当日に行うガス開栓の立ち会いで準備するものと当日の流れ
申し込みが完了したら、次は最重要ポイントである「立ち会い」です。
当日は何をするのか、どれくらいの時間がかかるのか、何か準備しておくべきものはあるのか、気になる点は多いでしょう。
ここでは、ガス開栓の立ち会いをスムーズに終えるための準備と、当日の具体的な作業内容を解説します。
事前に流れを理解しておくことで、当日も慌てずに対応できるようになります。
ガス開栓の立ち会いで事前に準備しておくべきものは認印や身分証です
ガス開栓の立ち会い当日に、特別なものをたくさん用意する必要はありません。
基本的には、手続きの確認書類にサインや捺印を求められることがあるため「認印」があれば十分です。
インク浸透印(シャチハタなど)でも問題ない場合がほとんどですが、念のため朱肉を使うタイプの印鑑も用意しておくと万全です。
また、ごく稀に本人確認のために運転免許証や健康保険証などの「身分証」の提示を求められるケースもあるため、財布などに入れてすぐに取り出せるようにしておきましょう。
あとは、作業員の方がスムーズに室内に入れるように、玄関周りの段ボールなどを少し片付けておくと親切です。
ガス開栓の立ち会いにかかる時間はだいたい15分から30分程度です
立ち会い当日の作業時間は、家の広さや設置されているガス機器の数によって多少前後しますが、一般的には15分から長くても30分程度で完了します。
引っ越しの荷解きなどで忙しい中でも、少しだけ時間を確保すれば問題ありません。
作業員の方は、まず屋外のガスメーターの栓を開ける作業を行い、その後、室内に設置されているガスコンロや給湯器などのガス機器が正しく接続され、安全に利用できる状態か一台ずつ丁寧に点検してくれます。
ガス開栓の立ち会いではガス漏れ検査やガス機器の安全な利用方法の説明を受けます
立ち会い時の主な作業内容は、ガスの開通作業と安全性の確認です。
具体的な流れは以下の通りです。
- ガスメーターの開栓作業:屋外にあるガスメーターの元栓を開けます。
- ガス漏れ検査:専用の検知器を使い、配管や接続部からガスが漏れていないかを念入りにチェックします。
- ガス機器の点火テスト:室内のガスコンロや給湯器にガスを供給し、正常に点火・作動するかを確認します。
- 安全に関する説明:ガスを安全に利用するための注意事項や、万が一ガス漏れ警報器が作動した際の対処法などについて簡単な説明を受けます。
この時に、ガス漏れの有無を最も重要な項目としてチェックしてくれるので非常に安心です。
分からないことがあれば、専門家である作業員の方にその場で遠慮なく質問しましょう。
ステップ3 ガス開栓手続き完了後すぐにガスを使うための大切な確認事項
無事に立ち会いが終わり、作業員の方が帰った後、いよいよ快適な新生活のスタートです。
しかし、安心するのはまだ少しだけ早いです。
この最終ステップとして、ご自身でガス機器が問題なく作動するかを試してみることが重要です。
このひと手間が、後々の「あれ、お湯が出ない?」といった小さなトラブルを防ぎます。
ここでは、確認すべき具体的なポイントを見ていきましょう。
まずはキッチンでガスコンロの火が正常に点火するかどうかを確認します
最も日常的に使うガス機器の一つがガスコンロです。
まずはキッチンのガスコンロのつまみをひねり、全ての口で火が正常に、かつ安定してつくかを確認しましょう。
この時、火の色が青色であれば正常に燃焼している証拠です。
もし火が赤っぽかったり、炎が大きくなったり小さくなったりと不安定だったりする場合は、換気が不十分か、コンロのバーナー部分が汚れている可能性があります。
新品のコンロであっても、一度ご自身で点火確認をしておくことで、万が一の初期不良がないかをチェックできます。
次にお風呂場やキッチンで給湯器からお湯がちゃんと出るかを確認します
次に、生活に欠かせないお風呂です。
給湯器のリモコンの電源を入れ、設定温度を少し高め(40℃程度)にして蛇口をひねり、ちゃんとお湯が出るかを確認してください。
配管の長さに応じてお湯が出るまでに少し時間がかかることもありますが、数分待っても水しか出ない場合は、給湯器本体のガス栓が開いていないか、あるいは何らかの不具合が考えられます。
その際はすぐにガス会社に連絡しましょう。
お風呂場だけでなく、キッチンや洗面台など、他の場所でもお湯が出るか試しておくと、より確実です。
冬場の引っ越しではガスファンヒーターなどの暖房器具の動作確認も忘れずに行います
もしガスファンヒーターや床暖房といったガス暖房設備があるお部屋への引っ越しであれば、これらの動作確認も必須です。
特に11月~3月頃の冬場の引っ越しでは、暖房が使えないと非常に困ります。
ガス栓にガスコードを「カチッ」と音がするまで正しく接続し、電源を入れて温風が出てくるか、床がじんわりと温まるかを確認しましょう。
これらの暖房機器はシーズンオフには使わないこともあるため、いざ使おうとした時に動かない、という事態を避けるためにも、立ち会いが終わった直後に試しておくのがベストです。
引っ越しのガス手続きで多くの人が疑問に思う開栓の立ち会いに関する質問
ガスの開栓手続きの中でも、特に「立ち会い」については、多くの人が様々な疑問を抱きます。
「なぜ立ち会いが必要なの?」「どうしても本人が行けない場合はどうすれば?」といった、よくある質問にお答えします。
立ち会いに関する不安や疑問をここで解消し、安心して当日を迎えられるようにしましょう。
ガスの開栓に立ち会いが必要なのはガス漏れ防止と安全利用の説明のためです
なぜ電気や水道と違って、ガスだけ立ち会いが必要なのか不思議に思いますよね。
ガスの開栓に立ち会いが法律(ガス事業法)で義務付けられているのには、明確な理由があります。
それは、ガス漏れや不完全燃焼による一酸化炭素中毒といった、命に関わる重大な事故を防ぎ、お客様の安全を最優先で確保するためです。
作業員は、ガスメーターの栓を開けるだけでなく、宅内でのガス漏れの有無を精密に検査し、ガス機器が安全に使用できる状態かを確認します。
そしてお客様に直接、正しい使い方や緊急時の対応方法を説明する重要な役割を担っているのです。
本人が立ち会えない場合は家族や代理人によるガス開栓の立ち会いも可能です
「仕事の都合で、平日の日中はどうしても立ち会いに行けない…」そんなケースもあるでしょう。
その場合でもご安心ください。
ほとんどのガス会社では、ご家族やご友人、または不動産会社の担当者など、成人している代理人による立ち会いを認めています。
ただし、代理人が立ち会う場合は、申し込みの際に必ず事前にガス会社へその旨を伝えておく必要があります。
代理人の方には、作業内容の確認や安全説明の受領、書類へのサインなどをお願いすることになるため、事情をよく説明し、信頼できる方にお願いしましょう。
オートロックのマンションでのガス開栓手続きは立ち会い時に解錠が必要です
オートロック付きのマンションやアパートに引っ越す場合は、立ち会いの際に少し注意が必要です。
ガス会社の作業員は、まずマンションの共用部分(メーターボックスなど)にあるガスメーターを操作した後、お部屋の中に入ってガス機器の点検を行う必要があります。
そのため、エントランスのオートロックを解錠して作業員を招き入れる必要があります。
インターホンが鳴ったら速やかに対応できるよう、立ち会いの時間帯は必ず在宅していることが絶対条件となります。
引っ越しが決まったらすぐに!ガス開栓手続きの申し込みに最適なタイミング
引っ越しの準備は段取りが命です。
ガスの手続きをどのタイミングで始めるのがベストなのでしょうか。
早すぎても実感が湧かないし、遅すぎると希望日に予約が取れないかもしれません。
ここでは、ガスの開栓手続きを申し込むべき最適な時期と、その理由について解説します。
計画的に動くことで、慌ただしい引っ越し期間をスマートに乗り切りましょう。
理想的な申し込みタイミングは引っ越し日の1ヶ月前から2週間前までです
ガスの開栓手続きを申し込む最も理想的なタイミングは、引っ越し日の1ヶ月前から2週間前までです。
この時期であれば、引っ越しシーズンの繁忙期であっても、希望する日時に立ち会いの予約が取れる可能性が非常に高くなります。
特に、土日祝日や、引っ越し当日の午前中など、人気が集中する時間帯を希望する場合は、できる限り早く、引っ越し先と日程が決まった瞬間に申し込むくらいの気持ちでいると間違いありません。
遅くとも引っ越しの1週間前までにはガス開栓の立ち会い予約を完了させましょう
もし申し込みが遅れてしまった場合でも、最低でも引っ越し日の1週間前までには手続きを完了させるようにしましょう。
これより直前になると、予約枠がほとんど埋まってしまっている可能性が格段に高まります。
そうなると、引っ越し後、数日間ガスが使えない不便な生活を強いられることになりかねません。
忙しくて電話する時間がないという方は、ウェブで24時間申し込みが可能な「引越しれんらく帳」のようなライフライン一括手続きサービスを利用するのも効率的でおすすめです。
特に3月から4月の引っ越しシーズンはガス会社への連絡を最優先に考えましょう
新学期や就職などで新生活が始まる3月から4月は、一年で最も引っ越しが多い時期です。
この時期は、ガス会社だけでなく、電力会社や水道局、引っ越し業者も全てが繁忙期を迎えます。
そのため、ガスの開栓予約は熾烈な争奪戦になることも珍しくありません。
この時期に引っ越しを計画している方は、他の何よりも優先してライフラインの手続き、特に立ち会いが必要なガスの手続きから着手することを強くおすすめします。
忘れてはいけない旧居のガス停止手続き!開栓手続きと同時に進めよう
新居でのガスのことばかり考えていると、うっかり忘れがちなのが、今住んでいる家のガスを止める「閉栓(へいせん)」の手続きです。
閉栓とは、文字通りガスメーターの栓を閉めて、その住居でのガスの供給を停止する作業のことです。
これを忘れると、誰も使っていないのに基本料金を支払い続けることになってしまいます。
開栓手続きと閉栓手続きは、セットで進めるのが賢いやり方です。
現在のガス会社に連絡して引っ越し日を伝えガスの閉栓手続きを依頼します
現在お住まいの住居で利用しているガス会社に、電話かインターネットで連絡を取り、引っ越しに伴うガスの使用停止(閉栓)を申し込みます。
その際、毎月の検針票(「ガスご使用量のお知らせ」など)や請求書に記載されている「お客様番号」が分かると手続きが非常にスムーズです。
伝えるべき情報は開栓の時とほぼ同じで、氏名、現住所、連絡先、そしてガスを停止したい最終使用日(=引っ越し日)です。
ガスの閉栓手続きには原則として立ち会いは必要ありませんが例外もあります
ガスの開栓とは異なり、閉栓作業には原則として立ち会いは必要ありません。
作業員が屋外のガスメーターで栓を閉める作業を行うだけで完了するため、引っ越しの荷造りなどで忙しくても、不在時に対応してもらえます。
ただし、オートロック付きのマンションでガスメーターが屋内や施錠された場所にある場合や、最後のガス料金をその場で現金で支払いたい場合(現地精算)など、特殊なケースでは立ち会いが必要になることもあります。
申し込みの際に、立ち会いが必要かどうかを必ず確認しておきましょう。
引っ越し当日までのガス料金は日割り計算で最後の検針日に精算されます
引っ越し当日までのガス料金は、基本料金も使用料金も、最後の使用日に合わせて日割りで計算されます。
無駄な料金を支払うことはないので安心してください。
最終の請求は、多くの場合、登録しているクレジットカードや口座振替で後日引き落とされるか、引っ越し先の新住所に請求書が郵送される形になります。
前述の通り、希望すれば引っ越し当日に作業員の方に直接現金で支払う「現地精算」に対応してくれるガス会社もありますので、希望する場合は申し込み時に相談してみてください。
もし引っ越し日までにガスの開栓手続きを忘れた場合の対処法と注意点
どんなに気をつけていても、引っ越しの忙しさのあまり「ガスの手続きをすっかり忘れていた!」という事態は起こり得ます。
引っ越し当日や前日に気づいた時、どうすれば良いのでしょうか。
ここでは、万が一手続きを忘れてしまった場合の緊急対処法と、その際の注意点について解説します。
パニックにならず、冷静に対応することが大切です。
すぐに引っ越し先のガス会社に電話で連絡し事情を説明して相談しましょう
手続きを忘れていたことに気づいたら、一刻も早く、新居のエリアを管轄するガス会社に電話で連絡してください。
インターネットでの申し込みは処理に時間がかかる場合があるため、緊急時は直接電話で事情を説明するのが最も早い解決策です。
オペレーターに「本日引っ越してきたのですが、開栓の手続きを忘れてしまって…」と正直に伝え、最短で立ち会い作業に来てもらえる日時を確認しましょう。
ガス開栓の当日申し込みは対応が難しい場合が多く翌日以降になる可能性があります
残念ながら、ガスの開栓を当日に申し込んでも、その日のうちに対応してもらうのは非常に難しいのが現実です。
作業員は決められたスケジュールに沿って各所を回っているため、急な依頼に対応する余裕がない場合がほとんどだからです。
多くの場合、最短でも翌日以降の対応となります。
特に土日や祝日を挟むと、さらに数日待たなければならない可能性も覚悟しておく必要があります。
ガスが使えない間の生活ではカセットコンロや近隣の銭湯の利用を検討しましょう
ガスが使えるようになるまでの数日間は、残念ながら不便な生活を強いられます。
食事の準備には、ホームセンターや家電量販店で手に入るカセットコンロとガスボンベが非常に役立ちます。
また、お風呂については、スマートフォンの地図アプリなどで近所の銭湯やコインシャワーを探して利用することになるでしょう。
こうした事態を避けるためにも、やはり事前の手続きがいかに重要かということが分かります。
プロパンガスと都市ガスで異なる引っ越し時のガス会社選定と手続き方法
これまで主に都市ガスを前提に話を進めてきましたが、ガスには「プロパンガス(LPガス)」という種類もあります。
引っ越し先がプロパンガスの場合、手続きの方法や会社の選び方が都市ガスとは少し異なります。
ここでは、その違いについて解説します。
ご自身の新居がどちらのガスを利用するのかを事前に確認しておくことが重要です。
都市ガスは地域で会社が固定ですがプロパンガスは自由に会社を選べる場合があります
「都市ガス」は、地下に埋められたガス管を通じて各家庭に供給されるため、お住まいの地域によって利用できるガス会社が東京ガスや大阪ガスのように決まっています。
一方、「プロパンガス」は、各家庭にガスボンベを設置して供給する方式のため、原理的には消費者がガス会社を自由に選ぶことができます。
ただし、アパートやマンションなどの集合住宅では、建物全体で契約しているガス会社が決まっていることがほとんどなので、その場合は指定された会社と契約することになります。
引っ越し先がプロパンガスの場合も開栓手続きと立ち会いは都市ガスと同様に必要です
供給方式や料金体系は異なりますが、引っ越し時の手続きの流れ自体は都市ガスとプロパンガスで大きな違いはありません。
プロパンガスを利用する場合でも、事前にガス会社に連絡して開栓を申し込み、当日は作業員の立ち会いのもとで安全確認を行う必要があります。
立ち会いが必要であるという点は、ガスの種類に関わらず共通の重要なルールだと覚えておきましょう。
プロパンガスは料金設定が自由なため複数の会社を比較検討することも一つの手です
一戸建てに引っ越す場合などで、プロパンガス会社を自分で選べる状況であれば、複数の会社から見積もりを取って料金を比較検討することをおすすめします。
基本料金や1㎥あたりのガス単価は会社によって大きく異なるため、長期的に見るとガス代に大きな差が生まれる可能性があるからです。
「エネチェンジ」や「ガス料金比較プロ」のような専門の比較サイトを利用すると、お住まいの地域で利用できるプロパンガス会社の料金プランを簡単に比較できます。
電気や水道も忘れずに!引っ越しに伴うガス以外のライフライン手続き一覧
無事にガスの手続きの目処が立ったら、他のライフラインの手続きも忘れてはいけません。
電気、水道、そしてインターネットなど、新生活に不可欠なサービスはたくさんあります。
ガスの手続きと合わせて、これらの手続きも計画的に進めていきましょう。
最後に、ガス以外に必要となる主な手続きを簡単にご紹介します。
電気の引っ越し手続きはインターネットで完結し立ち会いは原則不要です
電気の引っ越し手続きは、現在では非常に簡素化されています。
新電力を含め、多くの電力会社のウェブサイトから簡単に使用開始の申し込みができます。
ガスの開栓のような立ち会いは原則として不要で、スマートメーターが設置されている物件であれば、遠隔操作で電気の供給を開始してくれます。
旧居の停止手続きと新居の開始手続きを、同じ会社のウェブサイトで同時に行えることも多く、非常に便利です。
水道の引っ越し手続きは管轄の水道局に連絡しますが立ち会いは不要な場合が多いです
水道の開始手続きは、新居のエリアを管轄する自治体の水道局に電話またはインターネットで連絡します。
こちらも、ガスメーターと違って水道メーターは屋外にあることがほとんどのため、開栓作業に立ち会いは必要ないのが一般的です。
ただし、自治体によっては手続き方法が異なる場合があるため、引っ越し先の市区町村のホームページで確認しておくと確実です。
インターネット回線の引っ越し手続きは工事が必要な場合があり時間がかかるため要注意です
現代の生活に欠かせないインターネット回線の手続きは、最も時間がかかる可能性があるため注意が必要です。
特に光回線を新規で引き込む場合は、電柱からの回線引き込み工事が必要となり、申し込みから開通まで1ヶ月以上かかることも珍しくありません。
引っ越し先でも同じ回線事業者を継続して利用する場合でも、移転手続きには数週間を要することがあります。
引っ越しが決まったら、真っ先に手続きを開始すべき項目の一つと言えるでしょう。
まとめ
今回は、失敗しないための引っ越しに伴うガスの手続きについて、開栓の申し込みから立ち会いまでをステップバイステップで詳しく解説しました。
専門用語を避け、具体的な手順で説明してきましたが、これでガスの手続きに対する不安は解消されたのではないでしょうか。
最後に、この記事の重要なポイントを振り返り、あなたの新生活がスムーズにスタートできるよう後押しします。
引っ越しのガス手続きは立ち会い予約を考慮して早めに申し込むことが最も重要です
この記事で最もお伝えしたかったことは、ガスの開栓手続きは「立ち会い」があるため、他のライフラインよりも早めに行動を起こす必要があるという点です。
特に引っ越しシーズンは予約が殺到するため、引っ越し先と日程が決まったらすぐに、新居のガス会社に連絡して立ち会いの日時を確保しましょう。
これさえ済ませておけば、ガス手続きの9割は終わったと言っても過言ではありません。
開栓と閉栓の手続きはセットで考え旧居の手続きも忘れずに行いましょう
新居のガスのことばかりに気を取られ、今住んでいる家のガスを止める「閉栓」手続きを忘れないようにしてください。
使っていないガス料金を払い続けるのは非常にもったいないです。
新居の開栓手続きを申し込む際に、合わせて旧居の閉栓手続きも行う、というように常にセットで考える癖をつけると、うっかり忘れを防ぐことができます。
この記事で解説した手順を参考にすれば初めてでも安心してガスの引っ越し手続きができます
ガスの手続きは、一見すると複雑で面倒に感じるかもしれませんが、やるべきことは非常にシンプルです。
- ガス会社を調べて連絡し、立ち会いの日時を決める。
- 当日は作業に立ち会い、安全説明を受ける。
- 最後に自分でコンロや給湯器の動作確認をする。
この流れさえ理解していれば、誰でも間違うことなく手続きを完了させることができます。
この記事をガイドブック代わりにして、自信を持って引っ越し準備を進めてください。
あなたの新生活が、温かいお風呂と美味しい手料理で快適に始まることを心から願っています。
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